
愛媛在住のユースケです!今回は、愛媛県が誇る最強のソウルフード「鯛めし」について、本気で語りたいと思います。
愛媛に来る観光客の方から「鯛めしのおすすめは?」と聞かれるのが一番困るんです。なぜなら、愛媛には「炊き込みの松山」と「刺身の宇和島」という、全く別次元の2大スタイルが存在するからです。
今回は、地元民の視点でその違いを徹底比較し、あなたがどっちを食べるべきか決めるための「3つの究極の判断基準」と、絶対外さない名店5選をご紹介します。鯛めしの深淵に迫ります!
愛媛県は真鯛の生産量が日本一。そんな「真鯛王国」だからこそ生まれたのが、全国的にも珍しい「1つの県に2種類の全く異なる郷土料理としての鯛めしがある」という文化です。
中予(松山方面)で愛される「炊き込み」スタイルと、南予(宇和島方面)で愛される「生のお刺身」スタイル。これ、名前は同じでも、カレーとラーメンくらい違います。
1. 芳醇な香りの芸術「松山鯛めし」とは?
まずは、松山市を中心とした中予地方の伝統、「松山鯛めし」(北条鯛めしとも呼ばれます)から解説しましょう。
焼いて、炊いて、凝縮させる
松山鯛めしの基本は、一言で言えば「究極の炊き込みご飯」です。 新鮮な真鯛を丸ごと一匹(または切り身)、土鍋や釜の中で米と一緒に炊き上げます。ポイントは、炊く前に鯛の表面を軽く炙ること。これにより、魚の生臭さが消え、香ばしさが米の一粒一粒に染み渡ります。

職人の「ほぐし」の美学
炊き上がった後、仲居さんや店員さんが目の前で鯛の身をほぐしてくれるパフォーマンスは、松山鯛めしの醍醐味です。骨から出る出汁(旨味)が米にコーティングされ、蓋を開けた瞬間に広がる湯気と香りは、まさに至福。 味付けはシンプルに醤油、酒、昆布、そしてわずかな塩。余計なものを入れないからこそ、鯛本来の甘みが引き立ちます。
2. 漁師が愛した即食の極み「宇和島鯛めし」とは?
対して、南予地方の宇和島市で生まれたのが、全国的にも熱狂的なファンが多い「宇和島鯛めし」です。
「生」を喰らう、衝撃のスタイル
宇和島鯛めしは、温かいご飯の上に、新鮮な鯛の刺身を並べ、特製のタレに「生卵」を溶いて、薬味(出汁、胡麻、海苔、ネギ、みかんの皮など)と一緒にぶっかけるスタイルです。 そのルーツは、宇和海に浮かぶ日振島(ひぶりじま)周辺の海賊(伊予水軍)や漁師たちが、船の上で火を使わずに手早く食べた「阿部飯」にあると言われています。

タレの魔力と「みかん」の隠し味
この料理の命は「タレ」です。甘辛い醤油ベースの出汁に、生卵が絡まることで、濃厚なソースへと変貌します。そして、宇和島スタイルで欠かせないのが、ほんの少し加えられた「みかんの皮」。これが、濃厚な味の中に爽やかな風を吹き込み、最後まで飽きさせないアクセントになります。
3. あなたはどっち派?選ぶための「3つの究極の判断基準」
地元民として、初めての方には以下の3つのポイントで選ぶことをおすすめしています。
① 「食感」で選ぶ
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松山派: ふっくら、ホクホクとした温かみ。お焦げのパリッとした食感を楽しみたい。
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宇和島派: プリップリの刺身の弾力。卵かけご飯のような「ズルズルッ」とかき込む爽快感を味わいたい。
② 「シチュエーション」で選ぶ
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松山派: ゆっくりと時間をかけて、会話を楽しみながら贅沢なランチ・ディナーを楽しみたい時。(炊き上がりまで20分ほどかかる店が多いです)
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宇和島派: 空腹時にガツンと食べたい、あるいはインパクトのある「映える」食事をサッと楽しみたい時。
③ 「歴史の背景」を感じる
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松山派: 聖徳太子も愛したとされる道後温泉の歴史や、松山城の城下町らしい「おもてなし」の心を感じたい。
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宇和島派: 伊予水軍(海賊)や宇和海の過酷な海で生きる漁師たちの、「豪快な男の料理」を体感したい。
4. 地元民ユースケが厳選!絶対外さない「鯛めしの名店5選」
愛媛中を食い歩いた僕が、自信を持っておすすめするお店をご紹介します。
① 【松山】太田屋(北条)
松山鯛めしの元祖と言えばここ。北条地区の海沿いにあり、目の前の瀬戸内海で獲れたばかりの鯛を丸ごと炊き上げます。ここの「お焦げ」は、もはや芸術品です。
② 【松山】秋嘉(あきよし)
道後温泉本館のすぐ近くにある人気店。松山スタイルと宇和島スタイルの両方を提供しているので、「どうしても選べない!」という欲張りな方にもおすすめです。土鍋で提供される松山鯛めしは、出汁の香りが段違い。
③ 【宇和島】ほづみ亭
宇和島鯛めしの名門。地元・宇和島の人々からも絶大な信頼を得ている老舗です。タレのコクが深く、鯛の切り身が厚いのが特徴。郷土料理としてのプライドを感じる一軒です。
④ 【松山】丸水(がんすい)
松山市内にありながら、最高級の宇和島鯛めしが食べられるお店。創業100年以上の歴史があり、秘伝のタレは一度食べると忘れられません。松山空港にも店舗があるので、帰宅直前の「追い鯛めし」にも最適。
⑤ 【松山】郷土料理 五志喜(ごしき)
江戸時代から続く老舗。ここでは、鯛めしだけでなく「五色そうめん」も有名ですが、松山鯛めしのセットが非常に上品。観光で訪れるなら、ここの落ち着いた雰囲気は外せません。
5. 地元民だけが知っている「裏ワザ」的な食べ方
最後に、もっと美味しく食べるための地元ネタを。
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松山鯛めしの「二度美味しい」食べ方: まずはそのまま食べ、半分くらいになったら、急須でもらえる「出汁」をかけてお茶漬けにするのが愛媛流。三つ葉とわさびを添えれば、高級割烹のような締めになります。
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宇和島鯛めしの「卵」の扱い: 卵をタレの中で混ぜすぎないのがコツです。白身と黄身が少し分離しているくらいの方が、ご飯にかけた時にグラデーションが出て、味に変化が生まれます。
6. まとめ:愛媛の鯛めしは「両方」食べるのが正解!
結論を言ってしまうと、松山鯛めしと宇和島鯛めしは、もはや「別の料理」です。 できれば、中予(松山)で歴史を感じながら炊き込みを、南予(宇和島)や、移動の合間に刺身スタイルを。2泊3日の旅行なら、ぜひ1回ずつ食べてみてください。
「愛媛の真鯛のポテンシャル、凄すぎるわ……」と、きっと驚くはずです。
さて、お腹が空いてきましたね(笑)。 あなたの次の愛媛旅行が、最高の「鯛めし体験」になりますように!



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