皆さん、こんにちは!元リフォーム営業マンのユースケです。お客様の理想の住まいを形にするため、全国津々浦々、現場を駆け回ってきた日々が、今となっては懐かしい思い出です。そして今は、愛媛の地で、地元の皆さんの暮らしを見守っています。
そんな僕が、最近、友人や知人から本当によく耳にする話があります。それは、「家、本当に高くなったよね」「数年前に検討していた家のプラン、今また見たら価格が1.5倍になっててびっくりしたよ!」といった、住宅の価格に関する悲鳴に近い声です。
僕が営業マンだった頃から、資材の価格変動や人件費の話は常にありましたが、ここ数年の「建築費高騰」は、正直言って僕の想像をはるかに超えるレベルで進んでいます。都会と比べれば、愛媛はまだ「家を建てやすい」と言われるかもしれませんが、全国的な価格上昇の波は、確実に僕たちの地域にも押し寄せています。
今日は、元リフォーム営業マンであり、今は愛媛に暮らす僕、ユースケの視点から、この「建築費高騰」の現実に深く切り込みたいと思います。なぜ今、家の価格が上がっているのか?具体的な要因は何か?そして、今後どうなっていくのか?これから家を建てようと考えている方、リフォームを検討している方、そして僕たち愛媛の地域経済に関心がある全ての方に、僕の経験と視点を交えながら、分かりやすく、そして賢い家づくりのヒントを包み隠さずお話ししていきますね。
驚きの現実!元営業マンが肌で感じた住宅建築費の「今」
まず、皆さんに知っていただきたいのは、住宅の建築費が、僕らが思っている以上に、そして想像以上のスピードで上昇しているという事実です。僕がリフォーム営業をしていた頃の感覚とは、もはや別世界と言っても過言ではありません。
かつての常識が通用しない?住宅価格の変遷
僕が現場に出ていた頃、住宅業界は「職人さんのギャラが安すぎる」「資材もデフレで安く手に入る」という状況にありました。正直、頑張ってくれている職人さんたちにとっては、決して恵まれた環境ではなかったと、僕も心を痛めていました。でも、今は状況が一変しています。特にこの数年で、住宅の価格は目に見えて上がっています。
僕の周りの住宅関係者と話していても、以前は「坪単価〇万円で建てられたのにね」なんて話が当たり前でしたが、今ではその感覚は完全に過去のものになっています。
ある経済調査会のデータを見ると、木造住宅の建築費を示す指数は、2021年から2025年の間に、なんと約34%も上昇しているとのこと。これは、僕らがお客様に提示する見積もりにもダイレクトに響く、非常に大きな数字です。具体的な坪単価で見ても、例えば2021年に66.4万円だったものが、2025年には79.6万円と、約15%のアップ。僕自身の肌感覚では、新築や大規模リフォームの費用は2割から3割、あるいはそれ以上上がっていると感じています。
「こんなに上がっちゃって、家を建てるのなんて無理だよ…」そんな声も聞こえてきそうですが、なぜこんなことが起きているのでしょうか?その背景には、僕ら住宅業界の人間も頭を抱えるような、いくつかの大きな要因が複雑に絡み合っているんです。
建築費高騰の深層:現場で見てきた3つのショックと円安、人手不足
住宅建築費が高騰している原因は、決して一つではありません。世界情勢から国内の労働環境まで、様々な要因が複雑に絡み合って今の状況を作り出しています。元営業マンとして、僕が現場の肌感覚で感じてきたことを交えてお話ししますね。
① 住宅業界を襲った「トリプルショック」の衝撃
建築資材の価格高騰は、「ウッドショック」「アイアンショック」「オイルショック」という、まさにトリプルパンチのような衝撃として、僕たちの業界に襲いかかりました。これは、僕が営業時代に経験した資材高騰とは比べ物にならないくらい、影響が大きかったですね。
ウッドショック:木材が手に入らない、価格が倍に!?
僕たちの家づくりに欠かせない木材。特に2022年の夏頃からは、この木材の価格が尋常じゃないくらいに高騰しました。いわゆる「ウッドショック」です。当時、取引先の工務店さんからも「ユースケさん、木材が入ってこない」「プレカット材が一時的に2倍になったよ」なんて悲鳴のような声を聞きました。
これは、コロナ禍での海外(特に欧米)での住宅需要の急増、丸太の供給不足、そして物流の混乱が重なったことが原因です。愛媛も木材の産地ですが、輸入材に頼る部分も大きく、その影響をまともに受けました。木造住宅が主流の日本では、このウッドショックが建築費全体に与える影響は計り知れません。僕も「これで本当に家が建つのかな…」と心配になったのを覚えています。
アイアンショック:基礎工事のコスト増に直結
家を支える基礎や構造に使う鉄筋やコンクリートも、大幅に値上がりしました。これが「アイアンショック」です。お客様に「家の基礎は大事ですよ!」と説明する時に使う材料が軒並み高くなっているんですから、頭が痛いですよね。鉄鉱石の国際的な価格上昇や、製造に必要なエネルギーコストの高騰が主な要因とされています。基礎工事は家を建てる上で最も初期段階で、かつ重要な部分。ここが値上がりすれば、当然ながら家全体の価格にダイレクトに響きます。
オイルショック:運ぶだけで高くなる資材
ガソリン代の高騰は、皆さんも実感していることと思いますが、これは物流コスト全体を押し上げます。資材を工場から現場へ、あるいは海外から日本へ運ぶための費用が跳ね上がるため、最終的な建築費に上乗せされます。これが「オイルショック」の影響です。愛媛のような地方では、都会よりも資材を運ぶ距離が長くなることも多く、その影響は一層大きくなります。営業時代、建材を運ぶトラックの燃料費を気にしたことはあまりありませんでしたが、今ではそれが大きなコスト要因になっていると聞きます。
これらのトリプルショックは、僕たちの住宅建築費に多大な影響を与え続けているのです。
② 止まらない「円安」の加速:輸入資材が高すぎて…
もう一つ、建築費高騰の大きな要因となっているのが、「円安」です。日本は、実は多くの建築資材を海外からの輸入に頼っています。例えば、木材の一部はもちろん、最新のキッチンやお風呂といった住宅設備、高性能なサッシ(窓)などは、海外メーカーの製品が使われることも少なくありません。
円安が進むということは、海外から物を買う際に、より多くの日本円が必要になるということ。例えば、以前は1ドル100円で買えたものが、今では150円出さないと買えない、なんて状況です。これでは、輸入資材の仕入れ価格が跳ね上がってしまうのも当然ですよね。僕たちが日々使う日用品も値上がりしていますが、住宅のような何千万円もする買い物では、その影響はより深刻です。
③ 深刻化する「人件費高騰」と「職人不足」:家が建てられない!?
建築業界は、以前から職人さんの高齢化や若手不足が課題とされてきました。しかし、今はそれが「深刻な職人不足」というレベルにまで進行しています。これは、僕が営業として現場を回っていた頃から感じていたことですが、状況は悪化する一方です。
- 腕の良い職人さんの争奪戦: 職人さんが足りない中で、当然ながら腕の良い職人さんには仕事が集中し、そのギャラ(人件費)は高くなります。これは需要と供給のバランスから見ても当然の流れですし、彼らの技術に見合った対価が支払われるのは喜ばしいことではあります。
- 「経験が浅くても高いギャラ」の現実: しかし、人手不足が極まっている現状では、残念ながらまだ経験が浅かったり、技術が未熟だったりする職人さんでも、人手がいれば仕事を任せるしかなく、それなりに高いギャラを支払わざるを得ない、という現象も起きていると聞きます。これは、全体的な工事費の上昇に繋がるだけでなく、工事の品質管理という点でも懸念される部分です。僕もお客様に「安心してお任せください!」と胸を張って言える職人さんの存在は、本当に心強かったですから。
- 「そもそも工事ができない」リスク: この職人不足は、最終的に「そもそも工事ができない」「工事の開始が大幅に遅れる」といった問題に発展する可能性も指摘されています。これは、これから家を建てようとする人にとって、価格だけでなく、スケジュール面でも大きな不安要素となります。
愛媛でも、長年お世話になった熟練の職人さんが引退したり、若い人がこの業界に入ってこないという話は本当によく耳にします。地域に根差した工務店さんたちは、この職人不足に頭を悩ませているのが現状です。
具体的に何が値上がりしている?元営業マンが見る家を構成する主要パーツの変動
では、僕たちがお客様に提案する際に特に価格変動を感じやすい、家のどんな部分の価格が上がっているのでしょうか。僕の経験と照らし合わせながら、一つずつ見ていきましょう。
1. 木材:家の骨格、プレカット材の価格が全体を押し上げる
先述のウッドショックの通り、木材、特に家づくりの骨組みとなるプレカット材は、その価格上昇が最も大きなウェイトを占めています。一軒の家で使う木材の量は想像以上に膨大ですから、ここが値上がりすると、家全体の価格にダイレクトに響いてきます。僕が営業時代に「この間取りなら坪〇万円でいけますよ!」と提案していた価格が、今ではもう通用しないんです。
2. 基礎工事費:見えない土台も高騰の波に
家の土台となる基礎工事の費用も大きく上がっています。これは、アイアンショックの影響で、基礎に使うコンクリートと鉄筋の価格が両方とも上昇しているためです。基礎は家を支える最も重要な部分であり、ここを削ることは絶対にできませんから、必然的に費用が増加するわけです。お客様には「見えない部分ですが、家の寿命を決める一番大事なところです」と説明していましたが、その大事な部分のコストが上がってしまうのは、本当に悩ましいところです。
3. 石膏ボード:地味だけど大量に使う「縁の下の力持ち」
家の中の壁や天井の下地に使われる石膏ボードも、価格が大幅に上昇しています。一軒の家で使う石膏ボードの枚数は約300枚とも言われており、これも地味ながら全体に与える影響は非常に大きいです。僕も営業時代、石膏ボードの積載量でトラックの選定が変わるくらい大量に使う建材でしたから、その価格上昇はボディブローのように効いてくるはずです。
4. 水回り製品:キッチンやお風呂も値上げラッシュ
キッチン、お風呂、トイレ、洗面台といった水回り製品も、各メーカーからの値上げが頻繁に行われています。これは、コロナ禍によるサプライチェーンの混乱や、ウクライナ侵攻による原材料価格の高騰などが複雑に絡み合っているためです。お客様にとって、毎日使う場所であり、リフォームの醍醐味の一つでもある水回りだけに、ここの価格上昇は家計にも直結しますし、お客様の夢にも影響します。
5. サッシ(窓):快適性と価格のバランスが難しく
家の断熱性能に大きく関わるサッシ(窓)も、2022年末にかけて大幅な値上げがありました。省エネ基準の厳格化に伴い、高性能なサッシが求められる中で、価格上昇は家づくり全体のコストを押し上げています。愛媛のような温暖な気候でも、冬場の冷え込み対策や、夏場の冷房効率を考えると、高性能なサッシは必須です。僕もお客様に「窓は家の性能を決める肝ですよ!」と力説していましたが、その肝の部分が高騰しているのは、本当に悩ましいんです。
6. フローリング:床材も例外なくジワジワ値上がり
床材の代表格であるフローリングも、1坪あたり1000円から1500円程度の上昇が見込まれています。細かい部分ですが、家全体で見ればかなりの面積になるため、ここも侮れません。積もり積もって大きな金額になってしまいます。
7. 断熱材:快適な暮らしを支える見えない部分も
快適な室内環境を保つための断熱材(ロックウールやTF5など)も、約20%の値上がりが見られます。断熱性能は、住んでからの光熱費にも直結するため、ここは削りたくない部分ですが、残念ながら価格上昇の波は押し寄せています。
8. その他:細かい資材も全体的に影響
上記以外にも、クロス、ガルバリウム鋼板(外壁や屋根材)、接着剤など、家づくりに使われる様々な細かい資材が軒並み値上がりしています。一つ一つの値上がり幅は小さくても、全てを合わせると大きな金額になるのが現状です。お客様には「見えないところで実は多くの費用がかかっているんですよ」と説明していましたが、その「見えない部分」のコストが大きく膨らんでいるんです。
こうして見てみると、家を構成するあらゆるパーツの価格が上がっていることが分かります。まさに「総力戦」で建築費が上昇していると言えるでしょう。
今後の価格見通しと、愛媛での家づくりへの影響:元営業マンの視点
では、これから住宅の価格はどうなっていくのでしょうか。そして、それが僕たち愛媛の家づくりにどのような影響を与える可能性があるのでしょうか。元営業マンとして、僕なりの見解をお話ししますね。
① 残念ながら止まらない値上がり傾向:一度上がった価格は戻らない?
これは残念ながら、というのが正直な気持ちですが、専門家たちの見方でも、僕自身の肌感覚でも、今後も住宅価格は値上がり傾向が続くと予想されています。一度上がった価格が、大幅に元に戻ることは考えにくい、というのが業界の共通認識です。一時的に横ばいになる期間があったとしても、基本的には毎年じわじわと上がっていく傾向にあるとのことです。
僕も愛媛に住んでいて、身の回りを見渡しても、食料品やガソリンなど、一度上がったものが大幅に下がることはほとんどありません。住宅も同じように、インフレの流れに乗って価格が上昇していくと考えられます。
② さらに深刻化する「職人不足」の問題:家が建てられない!?
前述の通り、職人不足は今後さらに深刻化すると見られています。僕が営業をしていた頃から、ベテランの職人さんが引退していく姿を見てきましたし、若い世代の担い手がなかなか育たないという現状は、本当に頭の痛い問題です。
- 工事の遅延は避けられない可能性: 職人さんが足りなければ、工務店さんも仕事を請けたくても請けられない、という状況になります。結果として、工事の着工が遅れたり、工期が延びたりする可能性が高まります。これは、住宅ローンを組むタイミングや、仮住まい、引っ越しの計画など、お客様の生活全体に大きな影響を与えかねません。僕もお客様の引っ越し時期に合わせて工期を組むのに苦労していましたが、今ではその難易度がさらに上がっているはずです。
- 品質の確保がより重要に: 経験の浅い職人さんが増えることで、残念ながら品質のばらつきが出てくる可能性も考えられます。だからこそ、お客様には**「信頼できる工務店や建築士選びが、これまで以上に重要になりますよ!」**と、声を大にして伝えたいです。
愛媛でも、地元に根差した工務店さんたちは、この職人不足に本当に危機感を抱いています。限られた人材の中で、いかに高品質な家づくりを継続していくか、本当に知恵を絞っているのが現状です。
③ 住宅着工数の減少が招く「負の連鎖」:地域経済への影響も
愛媛県四国中央市を例に挙げると、10年前と比較して住宅の着工数が大幅に減少しているというデータがあります。これは全国的な傾向でもあります。
着工数が減るということは、それだけ住宅の供給量が減るということ。供給が減れば、材料の生産量も減り、結果的に需要と供給のバランスが崩れて、残った材料や職人さんの価格がさらに高くなる、という「負の連鎖」に陥る可能性も指摘されています。
この問題は、単に「家が建てにくくなる」というだけでなく、地域経済全体にも影響を与えます。住宅産業は、僕が経験したリフォーム業界も含め、多くの関連産業(建材メーカー、設備メーカー、運送業、不動産業など)と繋がっているため、その停滞は地域経済の活力を奪うことにも繋がりかねません。愛媛の元気にも関わる大きな問題だと、僕は考えています。
元営業マンが教える!賢い家づくりのために、今からできる対策と心構え
このような厳しい状況の中でも、マイホームの夢を諦める必要は決してありません。大切なのは、「今の現実」を正しく理解し、賢く、そして戦略的に家づくりを進めることです。元リフォーム営業マンとして、愛媛で家を建てる皆さんに、僕からいくつかアドバイスをさせてください。
対策1:早めの情報収集と資金計画が何よりも重要!
これは本当に基本中の基本ですが、今の時代だからこそ、より徹底してほしいことです。
- 最新の情報を常にチェックする習慣を: 建築費や住宅ローンの金利の動向は日々変化しています。僕も営業時代、お客様から質問されるたびに最新情報を確認していましたが、今はそのスピードが速い。信頼できる情報源(住宅情報誌、ウェブサイト、地元の住宅展示場、工務店の説明会など)から、常に最新の情報を収集しましょう。
- 「早めの検討」が吉と出る可能性大: 価格は今後も上昇傾向が続くと予想されるため、「いつか建てたい」と考えているなら、なるべく早めに具体的な検討を始めることをお勧めします。数ヶ月の遅れが、もしかしたら数十万円、数百万円の差になる可能性も十分にあります。
- 余裕を持った資金計画を立てる: 建築費だけでなく、外構工事費、諸費用(登記費用、印紙税など)、引っ越し費用、新しい家具家電の購入費用など、家づくりには様々な費用がかかります。僕も営業時代、お客様に「この費用も忘れていませんか?」と確認していましたが、今はさらにその額が増えているはずです。余裕を持った資金計画を立て、予期せぬ出費にも対応できるように準備しておきましょう。住宅ローンについても、金利の動向を注視し、専門家と相談しながら最適なプランを選びましょう。
対策2:信頼できる「パートナー選び」が成功の鍵!
家づくりは、お客様と工務店、そして職人さんたちのチームで行う、まさに「共同作業」です。だからこそ、パートナー選びは本当に重要です。
- 地元の工務店や建築士の選択肢を最優先に: 愛媛で家を建てるなら、地域に根差した工務店や建築士を選ぶことを強くお勧めします。彼らは地元の気候や風土を理解しているのはもちろんのこと、地域の職人さんとの繋がりも深く、何かあった時の対応も迅速です。僕が営業時代に最も大切にしていた「お客様との顔の見える関係」で家づくりを進められるという大きなメリットがあります。
- 情報開示の透明性を求める: 建築費の内訳や、使用する資材、職人さんの手配状況など、できるだけ透明性の高い情報開示をしてくれるパートナーを選びましょう。複数の工務店や建築士から見積もりを取り、比較検討することも、お客様自身の「納得感」に繋がります。
- コミュニケーションを密に取ることを心がける: 家づくりは、何度も打ち合わせを重ね、様々な決断をしていくプロセスです。自分の要望をしっかりとしっかりと伝えられ、疑問や不安を解消してくれる、信頼できるパートナーと巡り合うことが成功の鍵となります。僕もお客様との対話の中から、お客様自身が気づいていない「本当に求めているもの」を見つけることを大切にしていました。
対策3:賢く「取捨選択」する視点を持つ!
価格高騰の時代だからこそ、全てを完璧にしようとするのではなく、賢く「取捨選択」する視点が重要になります。
- 家族会議で「優先順位」を明確に: 「絶対に譲れないこだわり」と「今回は妥協できる部分」を事前に家族で話し合い、優先順位を明確にしておきましょう。例えば、「LDKは広くしたいけど、子供部屋は最低限の広さで良い」「水回りは最新設備にしたいけど、和室はもう少しシンプルでも良い」といったように。僕も営業時代、お客様の要望を全て叶えようとすると予算オーバーになることがよくありました。そんな時、お客様自身が優先順位を明確にしてくれていると、提案もしやすかったです。
- 設備のグレードダウンも賢い選択肢: 最新の高性能な設備は魅力的ですが、その分価格も高くなります。予算に合わせて、グレードを一つ下げるだけで、大きく費用を抑えられる場合もあります。また、後からでも交換しやすい設備(例:照明器具、カーテン、壁紙の一部など)は、初期費用を抑える選択肢としても有効です。
- シンプルな設計の検討: 複雑な形状の家や、特殊なデザインは、工事の手間がかかり、結果的に建築費が高くなる傾向があります。シンプルな設計は、コストを抑えられるだけでなく、将来のリフォームやメンテナンスも容易になるというメリットもあります。
- 「長く住むこと」を前提に考える: 目先の価格だけでなく、「長く快適に住めるか」という視点を持つことが重要です。断熱性能や耐震性能など、後から変更が難しい部分にはしっかり投資し、メンテナンスコストを抑えられる素材を選ぶなど、長期的な視点で家づくりを考えましょう。僕もお客様には「20年後、30年後のことまで考えてみませんか?」と提案していました。
対策4:補助金や優遇制度を最大限に活用する!
国や地方自治体は、住宅取得者向けに様々な補助金や優遇制度を提供しています。愛媛県や各市町村でも、独自の制度があるかもしれません。
- ZEH(ゼッチ)補助金: 高い省エネ性能を持つ住宅(ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を建てる際に受けられる補助金です。
- 地域型住宅グリーン化事業: 地域材の使用や、省エネ性能の高い住宅を建てる場合に受けられる補助金です。
- 住宅ローン減税: 住宅ローンの年末残高に応じて所得税が控除される制度です。これは本当に大きいので、忘れずに活用しましょう。
- 固定資産税の優遇: 新築住宅の場合、一定期間固定資産税が軽減される制度です。
- 各自治体の独自制度: 愛媛県や皆さんが家を建てる市町村が、子育て世帯向けやUターン・Iターン者向けに独自の補助金制度を設けている場合があります。僕も愛媛に住んでいて、こういう情報は本当に助けになりますから、積極的に情報収集し、該当する制度は最大限に活用しましょう。
これらの制度を賢く利用することで、初期費用を抑えたり、住んでからの光熱費などのランニングコストを削減したりすることが可能です。使えるものは賢く使い倒しましょう!
愛媛で賢い家づくりを、未来へつなぐ元営業マンの想い
愛媛に暮らす元リフォーム営業マンのユースケとして、僕はこの建築費高騰の問題を、決して他人事だとは思っていません。僕たちが愛するこの愛媛の地で、これからも多くの人々が安心して、快適に暮らせる「自分たちの家」を手に入れることができるよう、この情報が少しでも皆さんの助けになれば幸いです。
住宅価格が上昇しているという厳しい現実がある一方で、その背景には、僕たちの家づくりを支えてくれる職人さんたちの労働環境が改善されつつあるというポジティブな側面もあります。彼らが正当な対価を得て、安心して働ける環境が整うことは、長期的には業界全体の発展、そして僕たちがお客様に提供できる住宅の品質向上に繋がると信じています。
大切なのは、今の状況を正しく認識し、焦らず、そして賢く行動することです。
- 早めに情報収集と資金計画を始めること!
- 地元の、顔の見える信頼できるパートナーを見つけること!
- 「本当に必要なもの」を見極め、賢く取捨選択すること!
- 利用できる補助金や優遇制度は徹底的に活用すること!
愛媛の豊かな自然の中で、家族の笑顔が溢れるマイホームを建てる夢。この「価格上昇の波」を乗り越え、皆さんが最高の家づくりを実現できるよう、心から願っています。
そして、僕たち愛媛に暮らす人々が、この地域で快適に暮らし続けられるよう、僕自身も、これからも地域の情報発信や、新しい動きに目を光らせていきたいと思っています。一緒に、愛媛の明るい未来を創っていきましょう!
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