夢を追いかける前に知っておくべき「厳しい現実」

こんばんは、元リフォーム営業マン、そして不動産の現場も見てきたユースケです。
「いつか不動産投資で不労所得を得て、自由な生活を送りたい」
そう夢見ている方も多いのではないでしょうか。家賃収入で安定した暮らし、ローンの返済が終われば、後は悠々自適…そんな甘い言葉が、不動産投資の世界には溢れています。
私も営業マン時代、リフォームのご相談に来られたお客様の中には、すでにアパートやマンションを所有し、大家業をされている方が何人もいらっしゃいました。
しかし、華やかな成功談の裏には、決して語られることのない「厳しい現実」が存在します。
正直なところ、不動産投資は決して楽な道のりではありません。安易な気持ちで始めてしまうと、大きな失敗を招き、人生設計が狂ってしまうことさえあります。
今回は、巷で言われている「不動産投資の幻想」を、私が見てきた現場のリアルな視点から徹底的に解き明かしていきます。これから不動産投資を考えている方は、甘い言葉に惑わされず、まずはこの「5つの現実」を心に留めておいてください。
幻想1:高収入サラリーマンは不動産投資で大事にされる
「年収が高いから、不動産業者も親身になってくれるだろう」
そう考えている高収入のサラリーマンの方は、要注意です。
確かに、年収が高いことは、銀行から融資を受ける上で大きなメリットになります。しかし、不動産投資の世界では、年収が高いからといって「特別扱い」されるわけではありません。むしろ、知識のないまま安易に高額な物件に手を出してしまう**「カモ」として見られてしまう**可能性さえあります。
不動産業者は、プロです。彼らは、あなたがどこに住み、どんな仕事をしているか、そしてどれくらいの自己資金を持っているかを正確に把握しています。そして、その情報から「この客は、どこまでなら買えるか」というラインを見極めてきます。
彼らが本当に大事にするのは、長年の取引がある地元の資産家や、複数の物件を所有するプロの投資家、つまり「天龍人」と呼ばれる存在です。
高収入のサラリーマンは、あくまで「末端のユーザー」に過ぎません。この現実を理解せず、相手の甘い言葉に乗せられてしまうと、相場よりもはるかに高い物件や、問題のある物件を掴まされてしまうリスクが高まります。
ユースケの視点:信頼できる「パートナー」を見つける重要性
リフォームの世界でも同じでした。お客様が「相場が分からないから、ユースケさんにお任せします」とすべてを任せてくださるとき、私はその信頼を裏切らないよう、誠実な見積もりと提案を心がけていました。
不動産投資も同じです。大事なのは、あなたの年収や職業ではなく、あなたのことを真剣に考え、寄り添ってくれる「信頼できるパートナー」を見つけることです。そのためには、複数の業者に相談し、その対応や提案内容を比較検討することが不可欠です。
幻想2:銀行が貸してくれるから大丈夫
「銀行からお金を借りられるなら、この物件は良い物件に違いない」
これも多くの初心者が陥りがちな勘違いです。
銀行が融資を判断する際に最も重視するのは、「借りる側の属性」です。つまり、あなたの年収、勤務先、勤続年数、自己資金の額といった、あなたの「信用力」です。
銀行は、物件の収益性や将来性よりも、あなたが確実にローンを返済できるかどうかを第一に考えます。極端な話、もしあなたが年収2,000万円の大手企業に勤める社員であれば、多少収益性の低い物件でも、銀行は融資をしてくれる可能性が高いのです。
しかし、本当に良い物件であれば、あなたの属性に関係なく、多額の自己資金がなくても融資は受けられるはずです。なぜなら、その物件自体に高い収益性があり、将来的に返済が可能であると判断できるからです。
ユースケの視点:物件の価値を自分で判断する力が必要
リフォームでも、お客様が「この家、本当にリフォームして大丈夫かな?」と不安に感じる瞬間があります。私は、その不安を解消するために、家の構造を丁寧に説明し、リフォーム後の未来を具体的に想像してもらうようにしていました。
不動産投資も、物件の価値を「自分で判断する力」を身につけることが重要です。安易に「銀行がOKを出したから大丈夫」と信用するのではなく、物件の立地、築年数、修繕履歴などを徹底的に調査し、本当に収益を生み出せる物件なのかを見極める必要があります。
幻想3:不動産投資は不労所得
「家賃収入だけで生活できるなんて、夢みたい!」
不動産投資は、決して「不労所得」ではありません。
「不労所得」とは、自分が何もしなくても入ってくるお金のことですが、不動産投資は、実際には多くの労力と手間がかかる「半不労所得」、いや、むしろ「事業経営」と呼ぶべきものです。
- 入居者募集: 空室が出れば、次の入居者を見つけるために広告を出す必要があります。
- 家賃滞納: 入居者が家賃を滞納すれば、催促の連絡をしなければなりません。
- トラブル対応: 「水漏れしている」「エアコンが壊れた」など、入居者からの連絡に24時間対応する必要があります。
- 管理会社の選定: 信頼できる管理会社を選び、日々の業務を任せる必要がありますが、管理会社が適切に業務を行っているか、オーナーとしてチェックする責任があります。
これらの業務をすべて管理会社に任せたとしても、あなたは最終的な責任者として、意思決定を下さなければなりません。
ユースケの視点:見えない「管理」という仕事
リフォーム営業時代、私はお客様から「リフォームって、完成まで何もしなくていいんでしょ?」と言われることがありました。しかし、実際は、お客様と職人さんの間に立ち、工事の進捗を確認したり、問題が起きた時に対応したりと、見えない部分で多くの仕事をしていました。
不動産投資も同じです。家賃収入という目に見える成果の裏には、見えない「管理」という仕事が山ほどあります。これをすべて自分でやる覚悟がないなら、信頼できる管理会社を見つけるための努力を惜しんではいけません。
幻想4:ローンが完済できたら後は悠々自適
「ローンを完済すれば、家賃収入が丸々手元に入ってくる!」
これも、不動産投資の大きな落とし穴です。
建物は、生き物と同じです。年数が経てば必ず劣化し、修繕費用がかかります。外壁塗装、屋根の修理、水回りの設備交換…これらはすべて、まとまったお金が必要になります。
また、ローンを完済した後も、固定資産税や都市計画税といった税金は払い続けなければなりません。さらに、火災保険や地震保険といった保険料も継続的に発生します。
つまり、ローンがなくなっても、家賃収入のすべてがあなたの手元に残るわけではないのです。これらの費用を考慮せず、ローン完済後の生活をバラ色に想像してしまうと、いざという時にお金がなく、せっかくの不動産が負債になってしまう可能性があります。
ユースケの視点:リフォーム計画と同じ「長期的な視点」を持つ
リフォームでは、お客様に「このリフォームで、この家が後何年住めるか」という長期的な視点で考えるようお伝えしていました。
不動産投資も同じです。購入した物件を何十年も維持していくためには、将来的にかかる修繕費用をあらかじめ計画に組み込んでおく必要があります。毎月の家賃収入から、修繕費用として一定額を積み立てておくなど、計画的な資金管理が不可欠です。
幻想5:億超えの投資家になれば自由になれる
「数億円の不動産を所有すれば、一生働かなくても大丈夫だ!」
億単位の不動産を所有するプロの投資家になれば、たしかに収入は増えます。しかし、それに比例して、ローンの返済額や管理費用、修繕費用といった「経費」も莫大に増えます。
例えば、家賃収入が月に100万円あったとしても、そこからローンの返済、管理会社への手数料、修繕費の積み立て、税金などを差し引くと、手元に残る純粋な利益は、意外と少ないものです。
また、投資額が大きくなればなるほど、失敗した時のリスクも大きくなります。一つの物件が空室になっただけで、キャッシュフローが破綻してしまうこともあり得ます。
億超えの投資家は、ただお金を持っているだけではありません。彼らは、常に市場の動向をチェックし、新しい物件を探し、リスクを管理するために、日々努力を続けています。彼らの自由は、「絶え間ない学びと努力の果てにある」ものなのです。
ユースケの視点:不動産投資は「経営者」の仕事
リフォーム営業時代、私はいかに効率的に、そしてリスクを最小限に抑えて仕事を進めるかを常に考えていました。
不動産投資は、まさに「経営者」の仕事です。物件という商品を仕入れ、入居者というお客様にサービスを提供し、利益を上げていく。それは、冷静な判断力と、絶え間ない努力を必要とする、非常にシビアなビジネスなのです。
まとめ:安易な気持ちで足を踏み入れてはいけない
いかがでしたでしょうか。
不動産投資は、正しく行えば、あなたの人生を豊かにしてくれる素晴らしい手段です。しかし、その夢を追いかける前に、今回ご紹介した「5つの現実」をしっかりと胸に刻んでください。
- 不動産投資は、決して楽な道のりではありません。
- 専門家や銀行の言葉を鵜呑みにせず、自分で判断する力を身につけることが重要です。
- ローン完済後も、修繕費や税金はかかり続けます。
- 不動産投資は、「事業経営」です。
安易な気持ちで足を踏み入れてはいけません。しかし、その厳しさを理解した上で、しっかりと学び、準備をすれば、必ず道は開けます。
もし、あなたが不動産投資に本気で挑戦したいと思うなら、まずは信頼できる情報源を見つけ、知識を深めることから始めてみてください。あなたの挑戦が、素晴らしいものになることを心から願っています。
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